筆者の永住権取得の記録
ニュージーランドの国旗

当ページ開設日 : 平成15年10月01日(水)

このページでは、私が6年前 永住権を取得したときの実際の記録とその時の、 経験をお話します。


又、2003年7月2日から永住権の一般技能(General Skills Category)に大きな変化がありました。 今、一般技能で永住権申請をする場合、Job Offer(就職先確約書)が無いと受理されません。 そして、今年の末か又は来年の初めにGeneral Skills Categoryは、廃止され、Skilled Migrant Category に変わります。 この件は、『ニュージーランドのビザ』のページで後日別途説明致します。


私の過去の記録が、多少でもあなたの参考になれば幸いです。
平成15年10月01日(水)

筆者の永住権取得の記録

一つお断りですが、6年前(1997年当時)と今ではビザの取得条件が変わっています。 例えば、 私が申請した当時、英語の能力としては、 *IELTSの平均が "5" 以上なら合格でしたが、 今は "6.5" 以上必要です。 又、Job offer(就職先から出してもらう、 就職証明書)の点数も6年前は、"5" 点でしたが、今は "8" 点付きます。 又、今一般技能分類の合格ポイントは29点ですが、6年前は25点でした。 しかし、点数の配分制度が変わっているので一般技能分類の原則として余り大きな違いは有りません。 合格基準ポイントは、毎月見直されます。 その時々のNZの国勢により調整されます。


最新の永住権や労働ビザの内容は、『ニュージーランドのビザ』のページで後日、別途説明します。

■ 筆者永住権申請の基本情報 ■
申請分類一般技能(General Skills Category)
英語能力(IELTS)平均6.0 (読む6.5、書く6.0、聞く6.0、話す6.0)
健康状態(Health)良好
犯罪歴(Police Report)前科なし
永住権申請日1997年11月24日
永住権認可日1998年12月23日
永住権申請時費用(2人分)NZ$700
永住権認可時費用(2人分)NZ$500

■ 項目別要求点数(自己申告) ■
項目 要求点数
学歴(Qualifications)11
職歴(Work Experience)10
NZでの職の確約(Job Offer)0
年齢(Age)4
定住資金(Settlement Funds)0
配偶者学歴(Spouse's Qualifications)1
NZでの職歴(NZ Work Experience)0
NZ在住家族の財政援助(Family Sponsorship)0
自分の計算に寄る合計点26
6年前NZ移民局の定めていた最低点 25
■ 提出書類 ■
永住権申請書(Application Form for Residence): 1部(妻は筆者の申請書内部に記載)
筆者と妻のパスポートコピー(NZの弁護士の署名済み): 2人分
パスポートサイズ写真: 妻と筆者の分2枚ずつ
出生証明書(Full Birth Certificates、日本には出生証明書は無いので戸籍謄本、英訳付き): 1部
申請料(Application Fee): NZ$700(2人分)
健康診断書(Medical Certificates): 2人分
性病証明書(Venereal Disease Reference Laboratory Tests): 2人分
レントゲン写真(X-ray Certificates): 2人分
犯罪歴証明書(Police Reports): 2人分
英語能力証明書(IELTS Certificate): 1部(妻の分は他種の証明書)
職歴証明書(Work Experience Evidences): 3部(筆者の勤めた3つの会社の在職証明書)
学歴証明書・成績証明書(Certificates of Degree): 2人分(妻はDiploma)

■ 補助説明 ■

  1. 日本語の文書、証明書その他全ての書類は英訳されていて且つそれが、 認可された人(弁護士など)によって署名されていなければなりません
  2. 健康診断書や性病証明書は最初から医者に英語で書いてもらえると思います。 私が永住権書類準備中、日本に居るとき、NZ大使館に電話して聞きましたら、病院を紹介されましたが、 一人2万円も掛かると言われ、近くの医者に頼んで一人5千円で作成してもらいました。 その医者には私が英語の説明をしながら書いてもらいました。 戸籍謄本の翻訳は、電話帳で最寄の弁護士を調べて聞いたら5千円掛かると言われたので、 翻訳会社に依頼したら2千円位で済みました。 この翻訳会社も電話帳で調べました。
  3. パスポートや学歴証明書はコピーでも良いですが、その場合、弁護士や他の認められた、 人の署名が必要です。 私の場合は、学歴証明書や成績証明書は最初から大学に英語で作成を頼みました。
  4. 日本の4年生大学が全てNZで認められる訳ではありません。 国立大学や有名私立大学ですと、 既に認可されていますが、それ以外ですとNZQA(New Zealand Qualifications Authority、 NZ大学資格認定局、筆者独自訳)に認可を申請しなければ学卒として認められません。 私の大学は工業大学でしたが、当時NZQAの公認リストに載っていなかったのか (今は間違いなく載っています、自分の目で最近のリストを見たらきちんと載っていました)、 又は大学の名前の英訳が問題だったのか、これは大学で無いと言われ愕然としました。 何が起こったかと言うと、我々は工業大学や工科大学(外国の場合は何故か工科大学と呼び、 日本の場合は工業大学と普通呼ぶ)を "Institute" と普通英訳します。 しかし、それは米語です。 MITと言えば、世界の最高水準の工科大学ですが、 それは Massachussetts Institute of Technology の略です。 しかし、それがNZ移民局の お方は大学でないとおっしゃる・・・・。 英国英語では、Instituteと言えば、単なる 高等教育機関で大学よりレベルの落ちる専門学校のようなものです。 ついでに言えば、Collegeは、我々の理解では、 単科大学ですが、これも米語でNZでは通用しません。 NZでCollegeと言えば高校です。 ですからあなたの大学が単科大学だとしたら、大学の英語名称が問題になる可能性が大です。 結局私の学歴ポイントは1点か2点引かれました。 我々は如何にアメリカ英語に毒されているか、 又は学校でアメリカ英語しか知らない英語の先生が生徒に偏った英語を教えているかと言うことです。 又は、 文部省がアメリカ英語を推進しているか。 余談になってしまいました・・・。
  5. 私は、1997年の11月に永住権の書類を全て揃えてオークランドのNZ移民局へ申請書を提出しました。 オークランドへは、1997年の9月に観光ビザで入っていました。 しかし、翌年の3月になって、オークランドの窓口は手が回らないので、 台湾のNZ移民局に移管すると言う趣旨の手紙が来ました。 つまり、その間何もなされていなかったと言うことです。
  6. 犯罪歴証明書は日本の警察で英語で発行してくれます。 ただし、責任者の署名をしてくれと言っても、 日本の警察は、責任者の個人署名はしないの一点張りでした。 まぁ、怖いのでしょうね? 所轄部署のハンコしか押さないと言われそのまま提出したら、受理されました。 本来なら、警察担当責任者の個人署名が必要です。
  7. 私の職歴は、自己申告で10点申請しましたが、これも2点削られました。 少し勤務年数が足りないと思っていましたが、 ぎりぎりの境目だったので、大目に申告しましたが、これはきっちりと計算されました。 無念。 年齢ポイントと職歴ポイントは、反比例します。 この辺の詳しい事も、後日、『ニュージーランドのビザ』のページで説明します。
  8. 結果として、25点に満たないため永住権は許可されないと言う事になりました。 Job Offerが有れば5点追加で難なくパスしたのですが、私は自営をしていた為、 どこの会社からもJob Offerはもらえません。 それで、どうしたかと言うと、 台湾のNZ移民局の方は、もし私が唯一の会社取締役であるなら、その証明書を 至急送るようにと言われ、それを台湾へ送りました。 それで永住権は降りました。 結局1997年の4月から準備を始め、11月にNZで申請書を提出して、許可が降りたのは、 1998年のクリスマス直前でした。 申請書を提出してから許可が降りるまで、1年強掛かりました。 その間は、ずっと観光ビザ(Visitor's Permit)を延長したり数ヶ月に1度日本へ 帰ったりしていました。 最終的に私の合計ポイントは、何点だったのか分かりません。
  9. 最近の一般技能分類のJob Offerポイントが上がっているので、本質的には6年前と余り変わりませんが、 要するに重要視されている事は、勤め先が決まっているかどうかと言うことです。 それと英語の最低合格水準はかなり高度になっています。 IELTSの平均5でも中々取れないと言う声を 良く聞きますので、それが6.5となったらかなり厳しいかも知れません。
  10. IELTSの試験で全項目で6.5以上取ると言うことは、結構難しいと思いますが、 永住権への道はあります。 それは別途後日、『ニュージーランドのビザ』のページで説明します。 参考の為に、私の英語の実力はどのくらいかと言うと、IELTSの平均6でした。 日本の英検の準一級を持っています。 一級も自己啓発の為10年位前受けましたが、筆記が "B"(Aが非常に惜しいで、Bはまぁまぁ、Cは遥か彼方) で落ちました。 勤めてから、 ずっと英語を使う仕事をしてきましたので、会話は大体出来ました。 若い頃、シンガポールに約5年弱勤務しました。
  11. 学歴にしても、4年制大学を出ていなくても道はあります。 それは、別途後日『ニュージーランドのビザ』 のページで説明します。
  12. 永住権や様々なビザの申請を提出する窓口として、日本で提出するか、NZで提出するかと言う事があります。 今はどうか分かりませんが、以前、日本のNZ大使館は、ビザの審査をやっていませんでした。 日本でビザ申請すると香港のNZ大使館か領事館へ送られて審査されていましたが(又は自分で香港に送るか その辺は不明)、 NZで申請するよりも認可が降りやすいと言う世間の評判を聞いたことが有ります。 これはあくまでも噂です。 実際はどうか分かりません。
  13. 戸籍謄本などの翻訳は、NZの日本領事館(Auckland)や大使館(Wellington)で安価にやってくれると言う 事を聞いたことが有ります。
  14. 私は、永住権申請の書類の準備、永住権の申請書提出まで全て自分で行いました。 厳しい財政事情の中、 プロの人に金を払って代行してもらう余裕など全くありませんでした。 (平成15年10月2日(木)追記)

*IELTS :
International English Language Testing System、 アイエルツ、英国系の英語能力認定試験制度です。 読み、書く、話す、聞く と言う4つの能力が問われます。 それぞれの能力に関して、最高が9点で、最低が1点です。 日本国内でも試験を受けることが出来ます。 有料です(2万円位だったと思います)。 私もNZの永住権申請の為に、1997年に京都で受験しました。 もっとお知りになりたい方は、British CouncilのHP 及び「ニュージーランドのビザに関するIELTS」 を参照下さい。 必要とされる英語能力に関しては、 ビザのページで更に詳しく説明します。 ( 因みに日本の英検は、世界中どこへ行っても通用しません。 日本国内なら英語能力の目安として通用するかも知れませんが。) このページの冒頭に戻る



筆者の永住権証明書の写真、ニュージーランドの永住権、ビザ <== 筆者の永住権です。 パスポートにこのようなシールを貼ります。 "Residence Permit"は、居住許可と言う意味で、 "Indefinite"が無期限と言う意味です。 一般的に "Permanent Residence = PR" と言いますが、正式には、 "Residence Permit" です。 クリックすると拡大画像が表示されます。
筆者の再入国許可証です。 パスポートにこのようなシールを貼ります。 "Returning Resident's Visa" と英語で書いています。 居住者の帰国査証と言う意味になりますが、 しっくり来る日本語は、"再入国許可証" です。 "Indefinite"が無期限と言う意味です。 要するに何度でも出入り可能と言う事です。 永住権が発給された当初は、再入国許可証は、2年有効で発給されます。 その後、申請すれば、無期限になります。 クリックすると拡大画像が表示されます。 ==> 筆者の再入国許可証。ニュージーランドの永住権、ビザ
筆者のIELTS証明書の写真、ニュージーランドの永住権、ビザ <== 筆者のIELTS証明書です。 1997年の6月に受験しました。 当時は、"一般技能分類" のIELTSは、総合平均点で "5" 以上で適格とされました。 私の総合平均点は "6.0" でした。 2003年12月17日から実施された、新しい永住権分類である "技能移民分類(SMC)" では "6.5" 以上必要です。 かなり厳しくなりましたが、それでも努力すれば達成可能範囲内です。 クリックすると拡大画像が表示されます。
筆者の犯罪歴証明書です。 犯罪歴証明書と言うと何か、前科の証明書みたいな名称ですが、前科が有るとビザは取れません。 "証明書" と日本語で書いています。 NZ移民局では、"Police Certificate" と言う名称になっていますが、 日本の警察署ではそのような英語名称をこの書類には命名していませんが同じ事です。 クリックすると拡大画像が表示されます。 ==> 筆者の犯罪歴証明書。ニュージーランドの永住権、ビザ

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