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当ページの設置日 : 平成20年10月08日(水)
Cheque(チェック、小切手、Check)社会 / 日々平安
ニュージーランドは、Cheque社会です(西洋社会は何処もCheque社会)。  Chequeとは小切手の事です。  Chequeは、英国式綴りです。  ニュージーランドは、英国式の綴りを使っています。  米国では、Checkと綴ります。
Chequeの普及
cheque 小切手 チェック check
日本では、小切手は余り普及していませんが、西洋社会では非常に良く普及しています。  日本で小切手を使うのは大抵が企業です。  日本で個人の小切手張を持ち歩き買い物をして支払いを小切手でする人は滅多に居ないと思います。  しかし、ニュージーランドでは、Chequeでの支払いがごく日常的に行われています。  家庭の主婦でも、サラリーマンでも、お爺さんでもお婆さんでも、会社間の支払いにも、政府が税金を還付する場合にも日常的に利用されています。  右の写真がChequeのサンプルです。
Chequeの種類
例えば、スーパーで買い物をした時、水光熱費の支払い、ガソリンを入れた時、商店で買い物をした時などなど、ありとあらゆる場合に使用されています。  Chequeには、大きく分けて以下の3種類があります:
  • Personal Cheque(個人小切手)
  • Company Cheque(会社小切手)
  • Bank Cheque(銀行小切手)
Personal Chequeは、読んで字の如く個人の小切手です。  Company Chequeは、読んで字の如く会社の小切手です。  Bank Chequeは、読んで字の如く銀行小切手です。
不渡り
Personal Chequeは、個人が買い物をした時、家庭の諸々の出費など色んな目的で使いますが、銀行口座に充分な残高が無ければ不渡りになります(残高が不足していたらPersonal Chequeに限らず、如何なる種類のChequeでも不渡りになります)。  Personal Chequeの不渡りは、日常茶飯事に発生しています。  詐欺目的で最初から不渡りの小切手を発行する人も居ます。  不渡りになっても銀行から破産宣告されません。  ただ、銀行からCheque発行を拒否されるだけだと思います(Black Listに載るかも知れません)。  Company Chequeは、企業間取引の決済などに使われます。  Company Chequeは、Personal Chequeよりは安全です。  Bank Chequeは、銀行が発行するのでまず不渡りがありません(但し、銀行が潰れたらその限りに非ず)。
Bank ChequeとBank Draft
そもそもBank Chequeとは何かと言うと銀行が発行する小切手ですが、個人でもBank Chequeを利用する事が出来ます。 どのように利用するかと言うと、例えば数千ドルとか数万ドルとか数十万ドルとかの大きな金額を動かす時には、Bank Chequeが安全です。  銀行へ行きBank Chequeを発行して下さいと頼みます。  例えば、100万ドルのBank Chequeを発行してもらう場合には、銀行へ行き100万ドルを現金で渡します。  そして誰宛にBank Chequeを発行するかをTeller(出納係)に告げます。  しかし、100万ドルを紙幣で持ち歩く人はまず居ません。  通常は、自分の口座のある銀行へ行き、自分の口座から必要な金額を引き落としてもらいます。  但し、Bank Cheque発行手数料が掛かります(手数料は$5くらい)。  Bank Chequeと似たものに、Bank Draftなるものがあります。  Bank Draftは、外貨建てです。  例えば、日本円のBank Draftを発行して欲しいと思ったら、銀行で発行してくれます(ニュージーランドに居る場合を想定していますので、ニュージーランドでは日本円は外貨になります)。  この場合も、Bank Chequeと同じ手続きがあります。  日本円のBank Draftをニュージーランドで用意して日本へ送り(或いは持って行き)、日本の銀行に入金する場合、外国送金(入金)と同等の入金手数料が掛かるはずです。  外国から入金があると銀行手数料が、数千円掛かります(銀行により違いますが、5千円弱)。
受取人指定Cheque
受取人指定cheque
普通Chequeには、受取人名が明記されています。  又、受取人名の右横に「or bearer」と書いてありますのでこの文字もボールペンで二重線を引いて消します。  「bearer」とは、そのChequeを持ってきた人と言う意味です。  「bear」には、「熊」と言う意味もありますが、「耐える」とか「運ぶ」と言う意味もあります。  Chequeで「bearer」とあるのは、「運んできた人」と言う意味です。  つまりChequeを持って来た人と言う意味です。  万一受取人名の右横の「or bearer」が消されていなければ、受取人名の他にそのChequeを持ってきた人もお金を受け取る事が出来ます。  例えば、受取人名として明記されている人がChequeを何処かで落とす。  それを誰かが拾う。  そして銀行へ持って行き自分の口座に入れる。  するとそのChequeを拾った人がお金を受け取る事になります(但し、すんなりとは行かないはず)。  従い、「or bearer」 ときちんと線を引いて消してあれば、受取人として明記してある人だけがお金を受け取る事が出来ます。  万一そのChequeを紛失しても他の人にそのお金を盗まれません。  ですから安全です。  但し、Chequeを紛失したらあなたの物でも無くなります。  その場合は、Chequeを発行した人にChequeの差し止めをしてもらい再発行してもらいませう。  一旦発行したChequeを差し止める場合、それなりの手数料を銀行に払わねばなりません($25くらいだったと思いますが100%の自信無し、確信度60%)。
Cash Cheque
Cash cheque
Personal ChequeやCompany Chequeを発行銀行へ持って行き、その場で直ぐ現金にして下さいと言っても通常は、現金化出来ません。  Cheque発行人の銀行口座に、充分な残高がある事が確認され引き落とされるまで約5営業日掛かります。  特にChequeに二重線(普通は、二重線の間に"Not Transferrable"と書いてある)が引いてある場合は、じっと5日間待たねばなりません。  待つためには、自分の口座にそのChequeを入金せねばなりません。  どうしても直ぐ現金化したい場合は、Chequeを発行する人に「Cash Cheque」にしてもらいます。  「Cash Cheque」とは、Chequeの受取人名の欄に「Cash」と書かれているChequeの事です。  そして「Not Transferrable」の二重線は、無しです。  「Cash Cheque」を銀行に持って行きその場で現金にして下さいと言うと身分証明書の提出を求められ、現金にしてくれます(Cheque発行人に電話して現金化して良いかどうか問い合わせる事が多い)。  その場合、そのChequeを発行している銀行へ行かねばなりません。
Cheque口座を開く
日本で言うと小切手を発行する口座は、当座口座です。  当座口座の事をCheque Account(Current Accountとも言う)と言います。  ニュージーランドで銀行口座を開く場合、住所を証明するものとパスポートなどの身分証明書が必要です。  住所を証明するものとしては、電気代や電話代の請求書などが一般的です(請求書には住所、氏名が明記してある)。  そして銀行へ行き、Cheque Accountを開きたいと言います。  通常のCheque Accountは、金利がつきませんので、普通口座(Saving Account)も一緒に開きます。  銀行が、Cheque Accountを問題なく開いてくれたら、1週間くらいでCheque Bookが郵送で届きます(普通郵便で)。  通常のChequeは、発行銀行が口座名義人の名前を印刷してあります。  たまに、独自のChequeを印刷している会社もあります。  個人の場合は、まず間違いなく銀行が発行しています。  但し、ワーホリ(ワーキング・ホリデー)の方は、Cheque Accountはまず開けません。  ワーホリの方の場合、Cityでしたら、普通口座の開設も拒否される事があります。  ニュージーランドで仕事をしていて、収入が無ければCheque Accountの開設はまず無理です。
振込み
扨、話は変わりますが、ニュージーランドでは振込みが出来ません。  例えば、Westpacへ行って、Bank of New Zealandの口座へ振込みしたいと言っても振込みしてくれません。  日本で振込みに慣れている我々にとっては、驚きですがニュージーランドでは振込みが出来ないと思った方が間違いないです。  例えば、Westpacの口座へ振り込みたい場合は、振り込むと言う概念を忘れ、Westpacへ行き相手の口座へ預金すると考えて下さい。  それで振込みと同じ効果があります。  但し、最近はインターネットの普及でInternet Bankingが一般的になりつつあります。  インターネットバンキングでしたら、違う銀行へも振込み可能です。  今まで散々、Cheque社会と言って来ましたが、これからは益々インターネットバンキングが普及していくと思います。  会社取引でもインターネットバンキングの支払いが多くなってきました。  でも未だにChequeは、ごく当たり前に使われていますので、ニュージーランドに住むのでしたらChequeに関しての知識を持っていた方が無難です。
EFTPOS
はたまた、今まで行ってきた事とちょっと違う気がしますが、ニュージーランドではEFTPOSと言う代金支払い方法が非常に普及しています。  EFTPOSに関しては、独立したページを作ってありますので、そちらを参考にして欲しいですが、(「EFTPOS」のページを見る)EFTPOSとは日本のキャッシュカードに似ています。  日本のキャッシュカードと違う点は、EFTPOSで買い物の支払いを出来る事です。  例えば、スーパー(Supermarket)へ行って買い物をしてレジでEFTPOSカードを出すと支払いが出来ます(残高が充分にあれば)。  又、その時に、現金で$50下さいと言えば、スーパーや商店で銀行の窓口のように現金も出してもらえます(但し、*Dairyなどでは現金引き出しを拒否する店が多い。スーパーなら大体大丈夫)。  その場合、買い物代金と引き出した現金の合計額が自分の口座から即座に自分の口座から引き落とされます。  そんな訳で、最近のスーパーでもガソリンスタンド(Petrol Station)でもChequeのご利用はご遠慮下さいと言う店が増えてきました。  つまり、Chequeは徐々に下火になりつつあります。  ですがやはりこれはChequeでないとまずいと言う場合が、時々あります。
*Dairy(デアリー、日本人の場合はデイリーと言う人が多い)とは、乳製品の意味ですが、雑貨屋(アメリカのドラッグストアーに似ている)の事。